ニートにハーブティーは要らない

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よく深夜に更新します

昔ながらの銭湯って、番台から裸丸見えなんですね

超絶レトロな銭湯、太平館

今日は兄が「下町のレトロな銭湯に行きたい。アッツアツの黒湯がいい。」と言ったので、少しだけ足をのばして太平館に行ってきた。

 

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いや、本当に昭和で時止まってた。

 

まず玄関で靴を脱ぎ、木札を抜き差しするタイプの靴箱にいれる。

 

すると、そこですでに男女ふたまたに別れ、両サイドから番台に接することとなる。大人ひとり470円。そっけなくお金のやり取りをしてくれる眠そうなじいさん。「まいど」と言われ、一歩足を踏み入れる。

 

さて、脱衣所はどこでしょうとあたりを見回すと

 

そこはすでに脱衣所であった。

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番台のもとから歩くこと一秒、もうそこは脱衣所であった。番台からはもちろんがっつり丸見えである。じいさんはほぼ寝ているような、究極の省エネ状態にあったけど、それにしてもちょっと気になってしまう。

 

「え???」と思って立ち止まっていると、後ろから来た婆さんがザッと豪快に服を脱ぎ始めた。負けてられるか、ということでわたしもバッと服を脱いだ。何十年も銭湯を守り続けている番台にとって、裸体など塵ほこりのようなものだろう。

 

思いがけない昭和の洗礼を受け、ひとつ大人になった。

 

そしてお風呂も昭和そのものだった。

 

まずもってシャワーの湯がとんでもなく熱い。わたしは「ダァァ!アツッ」と叫びながら、わしわしと髪を洗った。横ではどこかのおしゃまなガキんちょがケケケと笑っていた。途中からは「ケロリン」と書いた風呂おけで、水と湯をちょうどいい塩梅でブレンドして溜めて、それで体や頭を流していた。「なんて玄人向けなんだッ…」と興奮しながら、体を熱湯で赤くしつつ洗い終えた。

 

そして肝心の湯。

 

どす黒かった。魔女が煮立てているせんじ薬のような液体が、ぶくぶくと泡を立てている。すこし面食らうけど、銭湯好きの間では評判の名湯らしい。

 

片足を突っ込むと、Wow、アッツい。

ゆっくり茹で上がって身がほくほくになりそうなアツさ。

 

隣で小さいガキんちょも平気そうにつかっているので、なんとなく意地になってつかる。しかし肩までつかると慣れてくるもんで、気持ちよくなってくる。内側から身体が温まって、肩甲骨あたりの張った感じも和らいだ。この黒い湯、おそらく肌にめちゃんこいい。少しざらついていた二の腕がすべすべしてきた。

 

隣は銭湯の定番、ジェットバス。絶妙にツボを刺激してくる。足の裏、ふくらはぎの裏、腰の下の方、肩甲骨の埋まりがちな部分。それらに勢いよく湯が押し当てられる。思わず「あぁ~~」と声が出る。ガキんちょもなぜか真似して隣に来る。

 

しかし毎回疑問なんだけど、なんでこのジェットバスはこんなに身体がかゆくなるんだ。血行がよくなるから?角質が落ちるから?とにかくわからないが、このジェットバス痒い問題は、あきらかに回転率に貢献している。どんなに好きでも長時間はできない。

 

ああもう死ぬというとことまで湯につかり、ケロリンに溜めた水を頭からかぶる。

 

ッカァ~~~~~~!!!!!

 

最高に気持ちいい。これをするために生まれて来たんだろうかと思う。

 

風呂を上がると、びっくりするほどレトロな道具たちが出迎える。最初は番台から丸見えなことに気をとられていたけど、一回10円のツボ押しマッサージとか、えんじ色のけんすいをやる器具とか、パーマかけるときみたいな髪乾かし機(おかまドライヤーと呼ぶそうです)とか、とにかくすごい。ガキんちょと競い合うようにして懸垂をしてきた。わたしはこのあとビールを飲むんだぞと心のなかでガキんちょに自慢する。

 

髪もろくにかわかさずに番台のじいさんに「どうも」と言って外に出ると、風が優しい。兄はシャンプーを忘れ、30円で花王のホワイト石鹸を買って頭からつま先まで洗ったらしい。それもまた銭湯。

 

外に出ると、さっきの空間はいったい何だったんだと不思議な心持ち。

 

変わらずにあってほしい、昭和の名湯太平館。